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ドル円は154円台後半での推移 基本的な状況に変化なし=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのNY為替市場でドル円は154円台後半での推移が続いた。基本的な状況に変化はなく、FRBの利下げ期待の後退からドル買いが下値を支える一方、財務省の介入警戒感から155円台には慎重といった様子に変化はない。

 今週は日銀決定会合が予定されており、それへの反応を見極めたい雰囲気も出ているようだ。先週末に植田総裁が「緩和的な金融環境は当面継続するものの、国債買い入れはいずれ減額する」と述べたことにタカ派な印象が広がっている模様。市場からは「これまでと同程度の買い入れを続ける」との文言が声明から削除されるのはとの観測も出ているようだ。

 先週のワシントンでの日米韓やG7財務相を経て、155円台に介入警戒感からの心理的な壁が形成されており、その水準に接近すると戻り売りも出るようだ。以前は152円に壁が形成されていたが、米消費者物価指数(CPI)をきっかけに突破している。今回も何らかのイベントをきっかけに155円台を試す展開になると見ている投資家も多く、下値を拾っているようだ。可能性のありそうなイベントとしては、目先は今週の日銀決定会合や来週のFOMCがあるほか、指標では第1四半期の米GDP速報値や週末のPECデフレータなどが注目されそうだ。

 それらの前に不用意に155円台への上昇を試すようであれば、財務省が出てくるかもしれない。

 前半のユーロドルは緩やかな売りに押されたものの、後半には買い戻された。FRBの利下げ期待が後退する一方で、市場はECBの6月利下げ開始を有力視しており、ユーロドルの上値を重くしているが、1.06ドル付近は強い下値サポートとして機能しているようだ。

 市場はECBの利下げ期待を高めているが、ECB理事のセンテノ・ポルトガル中銀総裁は年内に計1.00%ポイント以上の利下げを行う可能性があると述べていた。今年中に利下げを行う可能性があるのかとのメディアからの質問に「その可能性はある。3月に予想したよりも早く2%に到達する可能性があるからだ」と述べていた。

 「現時点でわれわれは2%に非常に近づいており、最初は一時的かもしれないが、今後数カ月の間にインフレが持続的に2%を下回ると予測している。0.25%ポイントの利下げを4回行ったとしても、金利は中立金利より高い」と述べた。短期金融市場では現在、年内3回の利下げが織り込まれている状況。

 ポンドドルは下げ幅を拡大する動きが続き、一時1.23ドルちょうど付近まで下落した。ただ、後半には米株式市場に買い戻しが強まる中、1.23ドル台半ばまで下げ渋っている。

 ただ、英中銀はFRBよりも利下げ開始が早いとの見方から、ポンドドルは売りが強まっている。過熱感を測るテクニカル指標であるRSIが下げ過ぎである30を下回ってきており、さすがに過熱感は否めないものの、買戻しの機運はまだ出てきていない。

 米国のインフレに依然進展が見られず、経済も底堅く推移している一方、英インフレは依然高水準ではあるものの、来月発表の4月分から急速な低下が見込まれている。エネルギー価格の大幅低下が確実視されているためだ。米国と英国の利下げサイクルに乖離が予想される中、米英の利回り格差もさらに拡大が予想され、その傾向は続くことも予想されている状況。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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